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2007年10月31日水曜日

相転移の波動モデル

今日、色々と絵を描いていて、やっと K2Ba(No2)4 の基本構造がわかった。

というのは、単に構造自体がわかったのではなくて、
相転移前後での、系の対象性についてだ。

考察したのは、
無秩序状態の系と、
完全秩序状態の系。

K2Ba(NO2)4 は、部分秩序を持っているが、
とりあえず二つはわかった(調べれば出てきただろうが。。)

系は、完全秩序で三方晶の対称性を持ち、
無秩序相で六方晶の対称性を持つ。

三方晶は、三回の回転軸
六方晶は、六回の回転軸を持つので、

六角形の系を考えて、
正六角柱の中心を座標中心、
正六角柱を、大きくしたものを系の形状とすれば、

シミュレーションの計算は、1/3の計算量で済む。

K2Ba(NO2)4 自体、系の形状が
時間依存性のある統計分布関数 に依存することが、知られているが、
この正六角柱モデルで、何らかの説明が出来るかもしれない。



話はさておき、タイトルにしている波動モデルについてだ。

元来、秩序を持つ相は、熱力学的なポテンシャル(FやG)として
極小に存在するような状態だ。

この議論は、ランダウ(Landau)理論と呼ばれ、彼の統計力学下巻に詳しく考察されている。
(ランダウ・リフィッツ 物理学教程 統計力学)


したがって、安定な状態のはずなのだ。

しかし、得体の知れないエントロピー(S)によって、この安定状態は乱されて、
次第に、安定性すらその系に見つけることが敵わなくなる。

このエントロピーは熱的散乱に起因すると考えられていて、
様は、系内の分子(結晶を作っている)や粒子(束縛された電子)が、
高い運動エネルギーを得るが為に、
折角のポテンシャルの溝が台無しになってしまうという事だ。

このような話は、巨視系(マクロ)での話で、
僕が思うに、非常に短い時間や短い区間では、
部分秩序が存在していると考えている。

つまり、転移前にも、部分的には転移しているはずだというわけでだ。

そこで考えたのが波動モデル。

波の山を、場を作り出す何らかの量として、
その山が、ポテンシャル(詰まり他の山との相互作用)を生み出すことで
より大きな山を作り出そうとしている。

実際に、今回のモデルは、束縛された双極子の動的統計モデルで
双極子をターゲットにしている時点で、確かに場を生み出している。

この場によって出来た波は、その性質から、光速を超えることが出来ない。
したがって、このような波は動き回っていると考えられる。

どのようにかというと、上向きの秩序に対して、正反対の向きの秩序が、
生じうる可能性も統計的に同等と考えられるので、
この上向きと下向きが、呉を打っているように、陣取り合戦をしているのだ。

但し、上で述べたように熱的散乱が何らかのパラメータとして作用して、
系の中で秩序の粒(山)を大きく出来ない状態になっている。

こうしてひしめき合った山が、転移点に近づくことで、
ごく初期のわずかな(上または下の)偏りによって、
どちらか片方の秩序が形成されるというわけだ。


しかし、このモデルは決定的な欠点がある。

山を表現する方法が見当たらないことだ。
山は、波動性を満たすとして表現すると、
大きさや形状の異なる波がひしめき合った状態を表現する方法は、なかなかない。

波動関数で表現するなら
周期性自体がないし、フーリエ展開した所で、性質を理解する上で全く意味が無いからだ。

何らかの関数として表現するなら、
今度は、巨大な系でひしめき合い、バラバラの形を持った山を、
表現するには、無理があるし、表現できたとしても、
何らかの本質的理解を供給してくれそうにない。

したがって、関数として表現することすらも難しいことになる。

もう一つの欠点は、山どうしの相互作用だ。

上向きの山と、下向きの山がどうやって相互作用しようというのか。
方法論として、よいものが思いつかない。

単に勘として思いついた、不十分なものだが、
量子論の関数的特性が、このような発想になんらかの
モデルを供給してくれるような感じがする。

量子論は粒子場を波動関数の波として、
その波の密度を持った電子が、
ちゃんと相互作用つまりポテンシャルをもって、
周りと相互作用しているからだ。

先生が、導いてくださっている方向とはずれているが、
何か、思いつつあるこのモデルも、
頭の片隅に置きながら、卒論の研究を続けたい。

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